【RWC 2019】ロシア VS サモア 普段サッカー観戦しかしない私がラグビー観戦をしてみました
2019年9月24日火曜日に私は熊谷ラグビー場で開催されました、
ラグビーワールドカップ2019日本大会 プールA ロシア対サモア
を見に行きました。
そのレポートをこの記事に記したいと思います。
1、チケット購入
1年前から行われていたチケット抽選販売などは一切チェックしておらず、先着順の第4次販売でチケットを入手しました。
基本的にはとっくに満席となっているタイミングでしたが、RWC2019チケットサイトには公式のチケットリセールサービスがあり余ったチケットを流せるシステムとなっているため、それにより空席ができるのを狙いこまめにチケットサイトを確認していました。すると開幕1週間前ほどに偶然空席が見つかり、運よくチケットを取ることができたのでした。
チケットは以上のようなデザインでした。このチケットは紙媒体ではなくデータで入手でき、右上に隠してあるQRコードを入口で読み取ってもらうシステムでした。最近よくあるチケッティングシステムですね。
席種はカテゴリーD、サッカーで言うところのゴール裏の位置です。
チケット料金は2019円!お安い!
2、パークアンドライド
ここからは9月24日当日の話です。
私はまず車で熊谷さくら運動公園に向かいました。
中学時代にサッカー部で何度も利用した場所を懐かしく思いながら私はそこに車を停め、熊谷ラグビー場に向かうシャトルバスに乗り換えました。これは公式のパークアンドライドシステムを利用した形ですね。
パークアンドライドに用いられていたシャトルバスは、東京都内からこの日のために大量に借りてきたバス群のようで、ひっきりなしにバスがやってくる光景が圧巻でした。天皇杯などのサッカー開催時に国際十王バスだけでやりくりしきれていない様子を何度も目撃している身としては感動でしたね。
3、会場周辺
シャトルバスはラグビー場から少し離れたロータリーに着きました。
そこから目の前に見えるのは陸上競技やサッカーを行う陸上競技場なのですが、周囲にはそれをラグビー場だと勘違いしている人が複数いてちょっとおもしろかったです。
私が3年前に成人式に参加した熊谷ドームは「おもてなしエリア」となっていて、周辺地域の名産品や文化が紹介されていました。うちわ祭りの山車が来ていて演奏もしていましたね。
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— 明日宮@㋉26日PQC (@asumiyareia) September 24, 2019
熊谷ラグビー場にロシアVSサモア戦を見に来ました!#RWC熊谷 #RWC2019
だんだんと近付いてくるラグビー場にダイマックスカメラを使ってみました。
4、スタジアム入場
スタジアムに入場するときは手荷物検査がありました。9月23日以降の試合は食品の持ち込みが許可されるようになりましたが、飲料物の持ち込みはテロ対策に観点から変わらず禁止されているということと、会場内には無料給水所があると聞いていたため、私は空の水筒を持参していきました。実際のところ、水筒なら手荷物検査場で一口飲んで中身の安全を証明できればOKだったようですがね。
手荷物検査を済ませて入場し、給水所で水筒にたっぷり天然水を注いでもらい、スタンドへ向かいました。
熊谷ラグビー場に来るのは、2004年に小学校で国体見学をしたとき以来です。当時は芝生席も多い小規模なスタンドでしたが、このワールドカップのためにここ数年は丸々作り直す工事をしていたので、その完成した姿に感動しましたね。
そして私が座るエリアの後方は仮設スタンドとなっていました。ワールドカップのような国際大会ではよくある措置ですよね。
5、スタジアム内
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熊谷ラグビー場の中に入りました!!#RWC2019 #RWC熊谷 #RUSvSAM pic.twitter.com/lIS5DpvFWb
キックオフの約1.5時間前に席に着きました。普段はサッカーを観に行っている私からするとまさに「ゴール裏」と言える位置ですね。
私のいるエリアには熊谷市内の小・中学生がたくさん団体観戦に来ていました。一生に一度の経験を学校行事として体験できるのはとても良いですね。両国の国歌を覚えてくるなど、試合を盛り上げる取り組みも多くやっていて素晴らしかったです。
大型ビジョンにはこのようなマッチ表示はもちろん、スタンドのお客さんの様子が頻繁に映し出されたり、ラグビーのルール解説が行われたりと、様々なものが表示されていました。
6、ウォーミングアップ
ウォーミングアップは一斉に入場するわけではなく、1人ずつ少しずつピッチに入ってきました。私のスタンドから近くで見られたのはサモアの選手でした。
まず最初はパントキックをする選手やプレースキックをする選手のウォーミングアップから始まりました。バックスの選手ですね。(パントキックを見てると、サッカーでゴールキーパーが先にウォーミングアップを始めるのを思い出します)
その後、FWの選手もピッチに入ってきました。
スクラムの練習やラインアウトの練習を間近で見られて面白かったですね。
7、試合
選手紹介を経てついに、19時30分キックオフの時刻となりました。
以下に私が書き記す、プレーの感想やコメントは、普段ラグビーをほとんど見ない人間のコメントなので、色々と良くない点があると思いますのでご了承ください。ルールや用語のミスがあれば教えてください。
7.1、キックオフ前
キックオフ直前には、サモア代表による「シバタウ」が行われました。
ラグビーの試合直前に行う伝統の儀式(ウォークライ)としては、ニュージーランド代表オールブラックスが行う「ハカ」が有名ですが、サモア代表のものは「シバタウ」と呼ぶようです。
迫力がある儀式を生で見ることができてよかったです。
7.2、前半
試合は序盤、ロシア代表がパワーの面である程度優勢だったようにも見えましたが前半15分、右サイドに展開したサモア代表がWTBのアラバティ・レイウアのトライで先制しました。このトライは私の席の目の前で素早く決まったので迫力がありましたね。その後のコンバージョンキックは角度の問題もあって決まらず。
その後の前半18分、ロシア代表のPG(ペナルティーゴール)のシーンを撮影しましたのでこれもここに載せておきます。
このユーリー・クシナリョフ選手のゴールに加えて25分にも同じくPGが決まり、ロシアが計6点返して逆転します。
その後、サモア代表は2人の選手がハイタックルなどの重い反則を犯してしまい、立て続けにイエローカードを貰ってシンビン(10分間の退場)となります。このジャッジに関して、レフリーが会場の大型ビジョンに映し出された映像を見てジャッジを行うTMO(Television Match Official)WTBを行っていたのが興味深かったです。基本的に試合の流れを止めずにVAR(Video Assistant Referee)がジャッジの手助けをするサッカーとは違い、試合をストップしてじっくり判定するのは、試合が途切れることが多いラグビーならではの方法だと感じました。(サッカーのVARシステムで言うところのオンフィールドレビューをいきなりやっている感じ)
また、TMOの最中は試合が動かずに観客にとってちょっと退屈な時間となりますが、この時会場では「よぉ~!」という声が入ってパパパン パパパン パパパン パンと一本締めを促す音声が流れるなどと、盛り上げる工夫がされていて面白かったですね。あと、観客にはウェーブを生み出す流れもありました。ウェーブがスタンドを一周した光景は見てて感動しましたね。
こういう試合は、私がサポーターとして普段見ているJリーグの試合と違って「お客さん」の立場で見ている観客が多く、そのような場では会場を盛り上げる公式側の工夫が大切であると感じました。これは「お客さん」とは少し違った立ち位置であるサポーターのいる試合でも、必ずどこかに存在する「お客さん」に楽しんでもらう工夫の重要性を感じさせてくれましたね。
ロシアは2人の数的優位を得ますが、トライには至らずサモアがなんとか守り切り、6-5で前半を折り返しました。
7.3、後半
後半4分、サモアのナンバーエイトであるアファエセティティ・アモサ選手がトライを決めた際(これで6-10)、ロシアの選手がハイタックルでシンビンとなります。これが試合の大きなターニングポイントだったと思います。
後半7分、ロシアはサモアの一瞬の隙をついて、前半にPGを決めたユーリー・クシナリョフ選手のドロップゴールを決め、3点を返します。ドロップゴールはキックをするスペースができないと撃てないという、サッカーで言うバイタルエリアからのミドルシュートに似たものを感じました。かなりかっこいいゴールでした。
しかし数的優位のサモアは、後半8分と12分にサモアのフィドウ選手が連続でトライを決め、大きく勝ち越します。その後も22分にリーロ選手、39分にレイウア選手のトライが決まり、最終的に9-34でサモアの勝利となりました。
8、試合終了後
ノーサイド後は両チームの選手が会場を回って、日本の観衆に挨拶をして回りました。特にロシア選手がそろってお辞儀をしていた光景が印象的でしたね。
また、サモアの一部選手が、メインスタンドにいた観客と1人ずつ2ショット撮影会(選手がスマホを受け取って自撮りし、それに観客を写す)を行っていたのもファンサービス旺盛で面白かったです。
9、感想
私は高校の体育の授業でラグビーをやっていたため、ある程度はルールがわかります。(スクラムでは押し合わずに形だけ組むルールだったのでプロップとしてプレイしました) しかし生のラグビーを縦目線で見たのは初めてだったので、非常に楽しい経験ができたと感じました。
ラグビーといスポーツは基本的には陣取りゲームです。しかしこのスポーツはボールの形状の関係でトップレベルの選手でもある程度はミスが発生するスポーツで、そのミスをできる限り減らしつつ、相手のミスを突いたりして得点を重ねていくところが非常に面白いなと思いました。パワーと正確性と読み合いを使って相手と戦いながら行う陣取りゲーム、最高ですね。
そのような感想をぼんやりと考えながら、再びシャトルバスに乗って帰路につく私でした。
これは蛇足なのですが、シャトルバス乗り場に向かう途中、中学生の団体観戦を引率していた先生が中3の頃の数学の先生によく似ていたので、隙を見て話しかけてみたらその先生本人でした。私と最後に会ったのは8年半前ですが、覚えていてくれてようで嬉しかったです。そんな地元の良さを感じるラグビーワールドカップでした。熊谷で開催してくれて本当によかったです。