特別上映版 ワールドトリガー2ndシーズン/舞台挨拶

2021年1月3日日曜日、三賀日の中私は新宿バルト9に向かい、特別上映版 ワールドトリガー2ndシーズン鑑賞とその舞台挨拶に参加してきました。
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その時に感じた特別上映版ワートリと舞台挨拶の感想を書き連ねたいと思います。(本放送版の第1話と第2話の感想を含めて)

※この感想では、原作の先の内容、更には単行本未収録の部分にまで言及しますので、ジャンプSQで原作を追ってない方にはネタバレ満載なのでご注意くださいませ。




まずはガロプラの面々の作戦会議のシーンからスタート。主人公側から見れば敵陣営の作戦会議をここまで細かく描くのはワールドトリガーならでは面白さだと思いました。
レギーことレギンデッツの声はハイキュー!!の日向翔陽役やイナズマイレブン オリオンの刻印の稲森明日人役や進撃の巨人のウド役として個人的に有名な村瀬歩さんでした。原作をレギーのセリフを読んでいた時の私の脳内ボイスはもっと低い声だったので村瀬歩さんの高い声が当てられたことには驚きましたが、違和感なくすぐ慣れましたね。レギーというキャラクターにとても合ってると思うので。
さらに声優の話をすると最近私の中でブームの津田健次郎さん(呪術廻戦の七海健人役や劇場版ポケットモンスターココのリーダー・ザルード役など)がコスケロの声を担当しているのがとても嬉しいですね。
ワートリで敵サイドとしてガロプラよりも先に登場したアフトクラトルの面々はその圧倒的な戦闘能力・技術といいそこから来る発言といいトリガー角を付けたビジュアルといい‘敵キャラ’っぽさが強いイメージでしたが、対してガロプラはビジュアルは普通の人間だし精鋭だけどかなり慎重な言動が多く(アフトクラトルもハイレイン隊長はかなり慎重派でしたが)、あまり「敵キャラだ!」って印象が無いのが個人的に好きなのですよね。ガロプラの面々で主人公サイドっぽくない所を挙げると、トリオン兵などを呼び出す門(?)を背中に刺している隊服のデザインと、ガトリン隊長の断罪者のビジュアルくらいでしょうか。そのバシリッサも小南に「レイジさんの全武装みたい」と軽く受け流されてしまいますし。というか遠征艇格納庫前での戦闘シーンにおいて、太刀川さんや小南が笑顔を交えながら戦闘している様子がむしろこっちが敵サイドっぽい言動しているよなぁと感じられてこういう所もワートリの好きなところですね。

そしてやはりアニメならではの部分として、戦闘などの動きが直接目で感じ取れたことに感動しました。レギーやコスケロの指示で動くトリオン兵たち、そしてそれを迎撃するスナイパーたち、基地の上のスナイパーを援護するためにグラスホッパーで上がる緑川と辻ちゃん、飛び降りてくる半数の狙撃手たち、などなど……。
個人的に最も好きなシーンは迅さんが風刃でガトリン・ウェン・ラタリコフを襲撃しそれを3人が防ぐというシーンです。角から現れた迅さんが風刃発動する瞬間のカットのかっこよさがすごいのと、アフトクラトルからの情報を駆使してがっちりガードするガロプラの3人の迫力がとてもとてもすごくて。これはTwitterでどなたかが言っていて気付いたのですが、走る迅さんの後ろ姿のカットが1つアニメオリジナルで追加されていて、この襲撃へのスピード感がとても良く協調されていて良かったと思いました。

あと、原作では描かれていなかった王子隊と生駒隊のカットが追加されていて、これはリスクマネジメントで基地の南と西を警護していた2舞台で、それらがこの2隊であることは葦原先生のQ&Aで明かされたことなのですよね。その辺をしっかり拾ってくるのもさすがだと思いました。

全体的に1期より原作に近い表現にこだわられていてとても素晴らしいアニメーションだったと感じました。
アニメ・ワールドトリガーの1期は、あらすじをしっかり入れてわかりやすくしたり、トリガーオンの変身シーンをバンクで描写したりと、ワールドトリガーという作品をニチアサ作品として上手くアレンジし、新たな視聴者層を主に子どもたち向けに広げてゆこうとするコンテンツだという印象が強かったです。
対するこの2期は、あらすじなどは一切入れずにこれまでの展開の予習が済んでいる前提、そしてできる限り原作通りを意識した場面の展開の仕方、ついでにOP・EDに歌詞テロップが入らない仕様なども含めて深夜アニメであるという名目をもって遠慮なく、ワールドトリガーという作品の映像化に特化したワールドトリガーファンのためのアニメーションとなっていて素晴らしいですね。


以上45分間(アニメ2話分)が特別上映版でした。
原作ではどの話に当たるかというと、14巻第121話のヒュースのシーンとガロプラのシーンから描かれ(順番は原作とは逆に)、間の修が木虎にスパイダーを教わるシーンなどは1期でアニメ化済みなので飛ばし、第123話の香取隊の防衛任務のシーンから第124話、そして15巻の第125話のラストの三輪&米屋VSコスケロと那須&くまVSウェンが戦闘開始するところまでが描かれたのがアニメ第1話分でした。アニメ第2話分は、126話127話128話そのままと129話途中のヨミが操作するアイドラが出現してそれに日佐人&辻ちゃんや木虎&黒江が対応するシーンまででしたかね。


以下は舞台挨拶の話です。

今回の登壇者は、空閑遊真役の村中知さんとプロデューサーの永富大地さんでした。司会進行は永富プロデューサーが務めていたのですが、実際は永富プロデューサー自身もたくさんお話を聞かせてほしいゲストなので、ファンのそんな様子を察知してか、話を聞かれる立場だった村中知さんが色々と逆方向の質問をしてくれて嬉しかったです。
村中知さんはものすごく軽い雰囲気の人で永富Pに印象に残ったシーンを聞かれて、冒頭のガロプラの遠征艇のトリオンの流れを示した黄色いカットを答えていたなど、話していることも勢い重視でとても楽しい方でしたね。

永富大地プロデューサーもまたすごい方で、アニメ製作段階でもYouTubeチャンネルなどに姿を現していてそのワートリ原作へのこだわりと愛が強く感じられる方だというのはよく知っていたのですが、その姿を生でしっかり感じ取ることができました。
まず2期の見どころである「原作準拠の表現にこだわった」点に関して、1期の放送時間帯では表現への規制があり、原作通りでは血が噴き出したように見えるトリオン漏出やトリオン体の切断面などはしっかり表現できずにトリオンを光のように描写せざるを得ませんでしたが、今回は深夜帯なのでそれができると言っていました。「クレームは怖いけど深夜帯という言い訳がある」と、深夜帯ということを言い訳に原作通りにこだわってくれるようなのでありがたいです。
あと「鬼滅の刃や呪術廻戦にアニメで勝つなんて言ってないから記事でそこだけ切り取らないで欲しい」と、以前の舞台挨拶で言ったことが過大にニュース記事にされていることに関して控えめな訂正をしたのも永富Pらしいなと思いました。
さらに本放送版の注目ポイントとして年末もまだ製作中だったオープニング映像と、ワートリ初のエンディングテーマも挙げていました。
これを受けて本放送版の話ですが、OP「Force」は各隊をシルエットとエンブレムで表現する冒頭から、1期の名シーンを2期の作画で振り返り、サビはボーダー隊員をたくさん出し、ラストは迅さん&ヒュースからのガロプラの面々を映しながらの玉狛第2そして修のアップでフィニッシュというものすごい熱くて高クオリティのOPとなっていました。ED「未来永劫」も玉狛の面々をそれぞれの印象的シーンで描かれた背景と共に描いていて良かったです。

あと舞台挨拶のこぼれ話として、12月25日の舞台挨拶では司会進行を務めた犬飼澄晴役の田中健大さんが抽選に当選して一般参加枠として見に来ていたらしいという話もとても面白かったですね。

以上、特に舞台挨拶で特に印象に残ったことを簡単に書き連ねました。
これから毎週アニメ・ワールドトリガーが放送され、月間連載に慣れた私たちワートリ民にとって処理が追い付かないような供給ペースとなりますが、しっかり満喫していきます。楽しみです。