【Jリーグ2022】MFの選手が一番多い背番号は14

早いもので2022シーズンのJリーグもあっという間に開幕の日を過ぎていました。
今年もたくさんの熱いプレーが見られることを期待しています。

さて、クラブに所属するサッカー選手には背番号というものが与えられています。その背番号には1番は守護神、9番はストライカーといった大まかなイメージがついていますが、その実態を深めてみたかったので、背番号とポジションの関係をJ1J2J3全58クラブに関して調べてみました。

調査方法としては、Jリーグ公式サイトの選手名鑑に背番号で選手を絞り込む機能があるので、それを使いました。

www.jleague.jp

ちなみに集計は2月15日に行いました。マリノスからニューヨークシティFCに移籍したチアゴ・マルチンス選手が含まれていましたが、他のクラブの移籍状況を私が把握しきれていないのもあって、2月15日に掲載されていたデータをそのまま回収しました。そのため、DF13番にはチアゴ選手が含まれています。(泣)

背番号・ポジション集計表

では早速、ポジションごとの背番号の使用数を表に示してみましょう。

  GK DF MF FW 合計
1 50 0 0 0 50
2 0 40 6 0 46
3 0 47 3 0 50
4 0 41 8 1 50
5 0 39 9 1 49
6 0 17 36 0 53
7 0 3 41 9 53
8 0 3 45 5 53
9 0 1 6 45 52
10 0 0 42 14 56
11 0 2 20 28 50
12 2 0 0 0 2
13 5 18 11 14 48
14 0 7 46 3 56
15 0 15 23 11 49
16 6 16 22 7 51
17 2 11 31 6 50
18 3 3 24 24 54
19 2 10 15 25 52
20 0 14 20 12 46
21 35 4 9 3 51
22 7 20 20 5 52
23 9 17 15 11 52
24 5 23 17 3 48
25 3 14 24 7 48
26 2 21 14 3 40
27 3 11 21 9 44
28 2 11 14 12 39
29 3 10 12 15 40
30 3 8 17 7 35
31 28 5 7 0 40
32 8 7 15 7 37
33 3 15 18 6 42
34 3 4 8 3 18
35 4 5 6 1 16
36 2 4 4 2 12
37 2 5 4 5 16
38 2 4 4 6 16
39 1 8 5 11 25
40 4 3 7 6 20
41 8 5 11 1 25
42 2 2 4 1 9
43 0 1 3 0 4
44 3 7 5 2 17
45 2 0 1 3 6
46 1 2 2 1 6
47 1 3 1 2 7
48 0 1 4 1 6
49 1 2 2 5 10
50 3 8 2 2 15

 

まず、最も多くのクラブに使われている背番号を見てみましょう。

第1位の58クラブ中56クラブが使っている背番号、それは10番と14番でした。
背番号10番は特別な背番号と位置付けているクラブが大半で、適任者がいない場合は空き番号になることも多く事実2021シーズン開幕時点では9クラブが空き番号にしていたため、10番を空き番号にしているのは岩手と松本の2クラブのみという今年の集計結果はとても意外でしたね。
また同率1位が11番までの中ではない背番号14だったのも面白い結果でした。

次に多く使われている背番号は54クラブの18でした。また12以上の背番号でした。

その次は678番が53クラブで続きます。

逆に最も使っているクラブの少ない背番号は2クラブの12番でした。12番はサポーターナンバーとしているクラブが大半のため、空き番号とはちょっと言いにくいですね。そしてサポーターナンバーの無い浦和と背番号17をサポーターナンバーとしている鳥栖のみが使用していました。
次点というか実質1番使われていない背番号は、4クラブの43番でした。

GK

では次に、ポジションごとに多く使われている背番号について解説してみましょう。

まずGKの第1位は50クラブの1番でした。
守護神としての番号であることはもちろん、そもそもJリーグの規定によりGK登録の選手しか着けられない背番号なのですよね。

GKの第2位は35クラブの21番でした。GKの21番は日本ではとても多く、キムジンヒョン選手や現役時代の曾ヶ端準さんをはじめとして1番ではなく21番にこだわるGKも多いです。しかし欧州サッカーではあまり背番号21のGKは見かけない気がするのですが、21番がGKなのはJリーグ独自の文化なのでしょうか?例えばラリーガでは1番と13番と25番がGKの背番号という規定がありますがJリーグでは13番と25番のGKはそこまで多くないですし。

第3位は28クラブの31番でした。

第4位は9クラブの23番でした。サッカー日本代表では、登録メンバー23人の最大番号である23番をGKの背番号としていることが多い印象があります。

第5位は8クラブの32番と41番でした。
以上の結果から、JリーグにおけるGKの背番号は、11を除く下1桁が1の背番号を付けていることが多い傾向にあると言えます。

DF

DFの順位はまとめて発表します。1位は47クラブの3番、2位は41クラブの4番、3位は40クラブの2番、4位は39クラブの5番、5位は23クラブの24番でした。

定義が難しい&調査が面倒なため私は集計をやりたくはないですが、2番3番4番5番のDFの選手をそれぞれ主にサイドバックの選手かセンターバック選手かで分類してみたら面白いような気がします。私の体感としては、2番と5番はSCとCBが半々くらい、3番はCBがかなり多め、4番はCBが多めだが3番よりはSBが多い、という印象です。

MF

2022シーズンのJリーグでMF登録選手が最も多く着けている背番号は、なんと14番でした。数は46クラブで、1~11番以外の番号が1位になるのは集計前の段階では予想していませんでしたが、全ポジション合計の使用数でも14番は1位タイなので納得の結果ですね。個人的には10番に次いでテクニシャンやプレースキッカーが付けているイメージの番号と感じていますね。

2位は45クラブで8番でした。8番はMFの中でもインサイド寄りのポジションでプレーする選手が多く背負っているイメージのある背番号ですね。

3位は42クラブでエースナンバーの10番でした。MF登録の背番号10は戦術的にチームの核となっている印象がやはり強いです。

4位は41クラブで7番でした。MFの中でもサイドハーフなどの攻撃的な選手が多いイメージですね。

5位は36クラブで6番でした。6番はいわゆるボランチやアンカーなどといった守備的MFの選手が多くつけている番号です

FW

FWで最も多かった背番号はやはりエースストライカーナンバーの9番で、45クラブでした。
何故11よりも9番の方が1トップとしてのエースストライカーのイメージが強いのか。それは大昔のサッカーのフォーメーションで前線に選手を5人並べていた時代に左から11 10 9 8 7と前線の選手に背番号を付けたときのセンターフォワードの9番の名残、という説を聞いてなるほどと思いました。歴史と共に8番と10番が後ろの列に加わって7 9 11の3トップになっていったようです。

FWの第2位は28クラブで11番でした。
9番が1トップを務められるようなポストプレイヤーが多いのに対して、11番は裏抜けを得意としたシャドーストライカーウインガーが多い印象があります。MF登録だがFWもできるアタッカーが11番を付けている例も少なくはありません。

FWの第3位は25クラブで19番でした。下一桁が9なので、9番に替わる番号として着けているFWが多いと思われます。

4位は24クラブで18番でした。FWに18番が多いのは、背番号9×2という意味合いや、かつてJ1各クラブでゴールを量産したマルキーニョスさんのイメージから来ているのでしょうか。

5位は15クラブで29番でした。これも下一桁が9だからFWが多く着けているのでしょう。

集計グラフ

以上の結果を積み上げ棒グラフに表してみました。

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34番以降は付けている選手の数が大きく少なくなるのですが、その中で所々人気のある背番号があるのが面白いところです。

39番は宇佐美貴史選手をはじめとして、FWに人気のある背番号です。「サンキュー」の語呂合わせの意味合いを持っている選手もいることでしょう。

41番は家長昭博選手をはじめとして、近年アタッカーに人気となっている背番号です。

44番はゾロ目だからなのか前後と比べると付けている選手の多い番号です。

50番は今のJリーグの規定で基本的に選手登録の最大背番号となっているためか人気があります。

背番号別HG選手数

さてここで私は、背番号ごとのホームグロウン選手も集計しました。ホームグロウン選手(以下「HG選手」)とは、ざっくり言えば下部組織出身の選手です。詳しくはJリーグ公式の規則をご覧ください。(https://www.jleague.jp/aboutj/homegrown.html)

 

  総数 HG HG率
1 50 7 14.00%
2 46 4 8.70%
3 50 8 16.00%
4 50 3 6.00%
5 49 7 14.29%
6 53 7 13.21%
7 53 9 16.98%
8 53 8 15.09%
9 52 2 3.85%
10 56 13 23.21%
11 50 5 10.00%
12 2 1 50.00%
13 48 7 14.58%
14 56 9 16.07%
15 49 3 6.12%
16 51 4 7.84%
17 50 4 8.00%
18 54 7 12.96%
19 52 3 5.77%
20 46 1 2.17%
21 51 7 13.73%
22 52 4 7.69%
23 52 8 15.38%
24 48 9 18.75%
25 48 5 10.42%
26 40 6 15.00%
27 44 7 15.91%
28 39 6 15.38%
29 40 11 27.50%
30 35 5 14.29%
31 40 8 20.00%
32 37 7 18.92%
33 42 8 19.05%
34 18 9 50.00%
35 16 2 12.50%
36 12 3 25.00%
37 16 2 12.50%
38 16 7 43.75%
39 25 6 24.00%
40 20 4 20.00%
41 25 7 28.00%
42 9 1 11.11%
43 4 1 25.00%
44 17 1 5.88%
45 6 1 16.67%
46 6 3 50.00%
47 7 1 14.29%
48 6 1 16.67%
49 10 1 10.00%
50 15 1 6.67%
合計 1766 254 14.38%

 

HG選手の最も多かった背番号は13人で10番でした。エースナンバーを下部組織出身の選手に託すクラブは思っていた以上に多いようですね。これは全ての背番号10の4人に1人に近い割合です。

次に多かったのは11人の29番。その後に9人の7番、14番、24番、34番と続きます。特に34番は18クラブ中9人と実に半数がHG選手の背番号となっており、ユース上がりの選手が多く着けている背番号であることが感じられました。

 

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asumiyareia.hatenablog.com

2022シーズンの10番についてはこの記事で細かく語っています。

 

 

以上、サッカー観戦をする際に選手を判別する最もわかりやすい手段である背番号に関する記事でした。各選手や各クラブのこだわりや傾向が感じられて、集計していてとても楽しかったです。

ちなみに私、明日宮の好きな背番号は、GKとしての21番。守備的なユーティリティ選手としての24番。才能を感じる26番です。また、ボランチでキャプテンマークを巻く背番号6番も大好きです。