忍者村決戦! ゲコガシラ対キリキザン!! ~忍の戦い~

XY第100話(第104話) XY&Z第7話 2015年12月10日放送
「忍者村決戦! ゲコガシラキリキザン!!」
タイトル画面:サトシ  タイトル読み:サトシ


XYでは今までそれほどなかった2週にわたる大事件のは話です。前回ロケット団
がシノブさんとセレナを捉えたシーンからスタート。ここはシノブさんの変わり身の術
で難なく突破。ロケット団エアームドたちの攻撃であっさり退場。

サンペイとサトシは、キリキザンを連れた敵の刺客のヘイダユウと対峙します。
キリキザンの多彩な攻撃にてこずっていたところで、前回は名前だけの登場だった
サイゾーガメノデスが助太刀に入り、形勢は逆転します。しかし忍者軍団は
ハンゾーを攫うという目的を達成したので、ヘイダユウたちは撤退していきます。

その夜、シノブ・サイゾー・イッペイ・ニヘイ・サンペイにサトシたちを交えて、
作戦会議が開かれます。サイゾーさんは情報集めを担っていたのですかね。そして
サイゾーさんへのイッペイ兄さんの口調からして、サイゾーさんはイッペイ兄さんより
年上のようですね。結構若いですが。そして今回の襲撃がかつて村の頭領候補
だったものの、ハンゾーとの対立からヘイダユウと共に里を抜けたカゲトモだという
ことが明かされます。つまりこの戦いは、本格的な抜け忍との構想ということ。
まさかここまでシリアスな戦いになるとは……驚きましたね。

カゲトモの居場所がオオトリ山と割れたので、イッペイたちも行動を開始します。
すかさずカゲトモ側も、ヘイダユウを筆頭とした忍たちが足止めに入ってきます。
敵側の下っ端のポケモンは、アリアドスエアームドヘルガー・ゲンガー。
ここはイッペイ兄さんとサイゾーさんをハンゾーさんを助けに行かせ、残りのメンバー
で足止め兵と交戦します。シノブさんのレパルダスをはじめ、フシギバナ
レントラーテールナーで戦闘開始。(この4人のボールの投げ方が何故か全て同じ下投げでした。)
筆頭のヘイダユウの元にはサトシとサンペイが行って、キリキザンピカチュウ
ゲコガシラゲッコウガで向い打ちます。一方、カゲトモの元にたどり着いたイッペイ兄さん。こちらでもゲッコウガVSマニューラの戦いが始まります。まとめると、
シトロン(レントラー)&セレナ(テールナー)VS下っ端(アリアドス)&下っ端(エアームド)
シノブ(レパルダス)&ニヘイ(フシギバナ)VS下っ端(ヘルガー)&下っ端(ゲンガー)
サトシ(ピカチュウ&ゲコガシラ)&サンペイ(ゲッコウガ)VSヘイダユウ(キリキザン)
イッペイ(ゲッコウガ)VSカゲトモ(マニューラ)
という、各所で戦いが繰り広げられるという激しい展開になってきました。
(VS下っ端は絵を見るとたぶん2つに分かれていたのでそう書きました。)
このとてもシリアスな戦いの中、ただ1匹コミカルに技(ソーラービーム?)を
食らっているゲンガーが可愛かったですね。(笑)

サトシとサンペイはヘイダユウのキリキザンにだいぶ苦戦し、ピンチを迎える中、
ここでついにサトシのゲコガシラゲッコウガに進化します。早速みずしゅりけんを
使用し、形勢を立て直していく中、サトシの「オレたちはもっともっと強く!行くぞ!」
の掛け声で、サトシとゲッコウガの心が重なり(?)、水を身にまとった姿なので
はっきりとは見えませんが、待ちに待ったサトシゲッコウガ初登場でした。
このときのサトシとゲッコウガを交互に映してからのシンクロという演出がものすごくかっこよかったですね~! いあいぎりでキリキザンをヘイダユウごと倒します。

麓の戦いが終わり、サンペイたちは頂上の決戦を見守りに行きます。
マニューラギガインパクトかげぶんしんで避け、あなをほるからの
みずしゅりけんを決めたゲッコウガの勝利です。
マニューラは完全には戦闘不能ではなかったのですが、カゲトモは部下が
捕らえられたのを見て負けを認めました。このときのカゲトモの緩んだ表情、
ほどいた拳、そして「負けたのか。俺は。」という台詞、これには何か無性にすごいと
思うものがありましたね。ハンゾー曰く、イッペイにあってカゲトモにないもの、
それは「献身」。村のため、世のため人のために戦い、諦めずに仲間を信じる気持ち
が強さを生んでいた。……献身という少し難しめの言葉がキーワードと、
忍の里だからこその心意気が語られたのには驚きましたが、
それは忍だけでなくトレーナー全体にいえる大切なものにもつながっていますよね。
そしてイッペイに諭されて、立派に戦ったマニューラを褒めるカゲトモ。
力ばかりを求めていたとはいえ、相棒のマニューラとには以前から絆を感じていた
のかもしれませんね。だからこそすぐに気持ちを入れ替えることができた。

無事に忍者お祭りは開催され、イッペイが新たな頭領となりました。
そしてカゲトモとヘイダユウは、自分の力を世のため人のために生かすため、
修行の旅に出ることになりました。イッペイ兄さんが頭領となり、ニヘイとサンペイは
その補佐役として忙しくなることが予想されるので、ポケモンリーグでのサンペイ
との対決の可能性は若干少なくなったのではないかと思います。しかし逆に、
旅に出たカゲトモとヘイダユウがポケモンリーグなどに出てくる可能性
少し出てきたのではないかと思ってしまいました。

サトシたちを見送ったあと、最後は再び村の祠へ。
ニヘイとサンペイが目撃したゲッコウガの新たなる姿が語られました。
この村は再び英雄ゲッコウガに守られた……。
この戦いのキーポイントは頭領となるイッペイ兄さんのゲッコウガであるのに、
来客であるサトシのゲッコウガが英雄の力を手に入れるというのはどういうこと
なのだろう、と放送前は少し心配していましたが、サトシゲッコウガが現れたのは
麓での戦いで、頭領候補対決に直接は影響していなかったので展開として崩れず
よかったです。こうしてサトシゲッコウガが急に出てきたことで、謎めいた現象として
の演出にもなっているとも思いますね。


Cパートは「熱血ポケモンチャレンジ!!」(初めて?)
ゲコガシラの、600mのタワーを1分で登る強靭な脚力が 紹介されました。
この600mのタワーというピンポイントな設定は、Yとアルファサファイアでの図鑑の
文章からきているみたいですね。オリジナルアニメーションでは、タワーを登る
新記録に挑戦し、見事記録を更新するゲコガシラの姿が描かれていました。



この回で1つ気になるのはロケット団があっという間に退場し、戦いに全く影響を
与えることができなかったということです。ロケット団メガシンカ絡みの話では
メガシンカの目撃者としてその場にいるのですが、今回はメガシンカに近いものが
あるサトシゲッコウガを見ていないどころか、ゲコガシラゲッコウガに進化した
ことすら知ることができなかったのですよね……。ロケット団が忍者村という存在と
所在を知ったことによる何かが今後あるのかもしれません。



そしてこの回は、
「どんどん続くよドンナマイト!クリムガンVSキリキザン!!」
「熱闘ドンナマイト!キリキザンVSエンブオー!!」
に引き続き、キリキザンがサブタイトルとなった3度目の回でした。
キリキザンは今まで一度もメイン回がなく、使ったトレーナーもラングレーちゃん、
デビー兄さん、バラさん、そして今回のヘイダユウだけなのに、こんなにサブタイトル
に入るとは……キリキザン好きとして嬉しいです。(完全にラングレーちゃんの影響)
・「新ジムリーダー・チェレン!」のたんぱんこぞうの回想でコマタナが出てた。
・「白の遺跡!サトシ対N!!」でプラズマ団員がキリキザンを使ってた。
・「光る円盤!オーベムたちの街!!」にキリキザンが出てた。
という細かい登場もあるようですが。
ヘイダユウのキリキザンはシャドークロー・シザークロス・バークアウト・れんぞくぎり
を使用しました。満月と重なったシャドークローや、素早いカメラワークで描かれた
遠距離攻撃のバークアウトなど、非常にかっこいい描写が多くて素晴らしかったです
(ちなみにバークアウトがアニポケに登場するのは初めてだそうです。)

キリキザンが登場しているというだけでも好きになれる要素でいっぱいなのに、
忍たち1人1人のキャラクターや、2話にわたるシリアスな戦い、どれも私の心を激しく
掴み、2015年のアニポケでトップクラスの私好みの回となったかと思います。